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ホソバネマガリガ(2):マイハウスで長い越冬も快適

ホソバネマガリガ (Vespina nielseni)の幼虫の続き。

前回の虫たちは、これから本格活動というところなので、以下の写真はすべて去年のもの。

 

彼らは、家(切り出した丸い葉と、幼虫ケースをくっつけたもの)に入ったまま移動しながら、その下の部分のコナラの葉を食べる。

 

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↑透かしてみると、丸い葉の下に幼虫の入った小ケースがあり、その向こうのコナラの葉が網状にスカスカしている様子が見える。

 

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↑家を作ったばかりの幼虫の家をちょっとひっくり返してみた。なるほど・・このように身をのりだして、丸い家からはみ出ることなく、接触している(家ではないほうの)コナラを囓るわけだ。

 

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↑ちなみに、結構いびつな形だった幼虫のケースは、数日するとほとんどがキレイなひょうたん型になる。囓って形を整えたようだ。ケースの中で方向転換などしなくてはいけないので、この形が効率が一番いいのだろう。

 

幼虫の食欲は旺盛。ちょっと食べっぷりを調べてみた。

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↑ 2匹でスタート。(大量の糞があるので、すでにかなり摂食済みだが)

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↑半日後

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↑丸1日後

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↑丸2日後。

とても小さな幼虫なのに、蛹化するまでは葉が数枚は必要になる。

 

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↑さてコナラ林では11月頭までには、こんなふうに幼虫が活動した形跡だけを残し、皆地上に降りてしまう。

どこでどんな風に越冬しているのか分からない。少なくとも葉っぱにはくっついていない。ただただ単独で居るのだろうか。

 

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↑飼育していた幼虫たちも、勝手勝手にプラカップに貼り付いた(10/30撮影)。この3匹はたまたま一緒になったが、基本は単独で貼り付いている。これから半年以上をこの家の中で過ごすのだ。

いつ蛹になるかは分からない。さすがに大事な家を壊してまで覗く気には(・・今のところは)なれないので・・。

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▶▶▶それから時間は過ぎて・・今年になった。

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↑羽化は6/1から始まり、数日のうちに羽化は終わった。

 

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↑全長4〜5mmほど。このような極小の虫の撮影はムズカシイ・・。

 

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↑小蛾類は背景の色や光の当たり具合で、羽の色が全然違って見える。

今いる幼虫たちが来年羽化でき、もっといい写真が撮れたら、こっそり貼り替えておこう・・。

| モフモフケムシ探検隊 | 20:53 | comments(0) | - |
ホソバネマガリガ(1):とてもステキなマイハウス

8月の終わり頃のコナラ林に、彼らは突如現れる。

ホソバネマガリガ (Vespina nielseni)の幼虫だ。この幼虫はミノムシと同様、住む家を持ち歩いている。

 

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↑幼虫の入ったケースはとても見つけにくい。コナラの葉の枯れ部分と間違いそう。

 

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↑ 8/30、ホソバネマガリガの幼虫の入ったケースを見つけた。よく見ると左側の穴が開いた部分とケースの形が一致(裏返っているが)している。ここから葉を切り出して抜けたことが一目瞭然だ。

 

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↑別の個体がいた。彼のケースが元々あった場所も隣の葉に見つかった。

 

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↑糞がまだ残っているので、この場所に逗留していたことがわかる。最初は赤矢印の部分に葉潜りをしていたのかな、と想像する。

それから上の方に移動して、葉に潜ったままケースを切り出したのかもしれない。

 

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↑また別に、3匹の個体たちの古巣も見つかった。想像だが、下の赤丸の中に、数匹が一緒に葉潜りをして長く巣喰っていたあと、別々に1匹ずつ赤矢印に移動、葉潜りを進めて、それぞれが穴の開いた部分に移動し、ケースを切り出したのかもしれない。

(あくまで推測)

 

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↑さて、幼虫のいるケースに着目しよう。ケースを裏返すと、「何だ何だ!」と、あわてて幼虫が飛び出してくる。(腹側をこちらに向けている)。幼虫はとても小さく、せいぜい3〜4mmほどだ。

ケースは2枚の葉をくっつけているように見えるが、あくまで葉は1枚だ。葉の表皮と裏皮の間にうまく潜り込んでこうなっている。

 

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↑家を引きずって歩く幼虫。ズルッ、ズルッと、数歩進んでケースをグッと引き寄せ、また数歩進んで・・を繰り返し移動する。

そういえばミノムシもこんな感じで移動しているかな・・。

 

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↑ケースはあちらこちらから頭を出すことができる。なかなか利便性が高い。

 

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↑さて、8/30に見つかった幼虫は1週間後、さらなる切り出しを始めた。

ここを切るんだ、というような下書きの線(たぶん糸を綴ったもの)がうっすらと見える。

ひっくり返した時、素早く固定できるよう、あらかじめ糸を張っておくのだろうと思えるが。

 

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↑それにしたがって顎で丁寧に切り取っていく。かなり正確な円形をしている。

こんな小さな幼虫に、どうしてこのような空間認識の能力があるのか、とても驚かされる。

 

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↑そして切り取った部分を抜いて、自分のいるケースに覆い被せて糸でしっかりとめ、家となした。

キレイな丸い円のおうちが無事完成したのだ。

(続きは次回)

| モフモフケムシ探検隊 | 18:50 | comments(0) | - |

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